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27.2017年夏季の旅 高野山を巡る -金剛峰寺2-
金剛峯寺1で載せた写真にあったとおり、寺紋(家紋みたいなもの)が2つあるのが、金剛峯寺の特徴。ここしかないと思います。
金剛峯寺の中に、説明文がありました。歴史を感じさせる内容です。
金剛峯寺には寺紋が二つあります。「五三の桐」と「三頭右巴」。
三頭右巴・・・三頭右巴は高野山の鎮守・丹生都比売(にうつひめ)神社の定紋。
五三の桐・・・五三の桐は豊臣秀吉拝領の青厳寺の寺紋。一般に寺紋は一つですが、金剛峯寺はこの二つで寺紋とされています。
神社と寺の紋が二つ並んでいるなんて、今ではあり得ないですよね。
明治より以前は「神仏習合(しんぶつしゅうごう)」と言って、神道と仏教が一体なのが当たり前でした。一体という言葉も分離を想像させるので、違うような気もするので、「習合」なんでしょうね。自然とすり合ったもので、意図してくっついたわけでもなく、意図して離すものでもなかった。それが日本土着の文化として、仏教を主とするアジア各地と大きく違う点。そして、明治維新が起き、江戸時代を否定する動きから神仏分離が行われ、今に至ると。このとき、様々な歴史的価値のある建物や仏具が破壊されてしまったのが、大変悔やまれるところ。このような動きは日本に限ったことではなく、戦乱などにより、政権が交代した際に行われる行為です。とは言っても、まだ日本では同じ部屋に神棚と仏壇があるなど、完全に分離されていることもなく、今となっては神社と寺院を分けて考える人も少なくなっているかも。
さて、金剛峯寺を出て、北へ向かいます。金剛峯寺の東側から出るとき、可愛い柴犬がいて少しほっこり。
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29.2017年夏季の旅 高野山を巡る -女人堂-