日産LEAF(ZE1)をレンタルして400km走ってきた

先月、北海道胆振地震があった後ですが、北海道に帰省してきました。目的は旭川の食べマルシェに行くため。地震後の停電で開催も危ぶまれましたが、一部のお店が出店できなかった以外、問題無く実施され、大混雑でした。その記事は後日書くとして、今回は試乗記です。

レンタルしたのは日産LEAF。電気自動車です。ピュアEV、BEV(バッテリーEV)とも言います。日本では2017年に販売を開始したZE1型です。2代目ですね。

※電気自動車でありながら、ピュアEV、BEVという呼称がある理由ですが、レンジエクステンダーという、エンジンを発電専用にして、バッテリの充電に使うタイプの車と分けるためです。日産がe-POWERの車を電気自動車と誇張しているため、こんなことに・・・日産はプロパイロットは自動運転じゃないのにCMで「スイッチひとつで自動運転」と言ったりと、広告に対してのモラルが低すぎるんですよね・・・誇大広告なので注意してくださいね。プロパイロットは「自動運転」ではなく「運転支援」です。ユーザーが決定権を持ちます。すぐ解除されますしね。

さて、旭川駅にほど近い日産レンタカーで12時間レンタルです。会員価格で10000円くらいでした。SOC(充電量)はもちろん満タン。

旭川から小樽までは約170km。”JC08モードで400km走る”と公称しているが、その実力はいかに!?

と言っておきながら、早速結論から言うと、現実的には電費走行を意識しなければ200kmしか走れません。400km走れる!と信じる人はいないとは思うのですが、7割の280kmくらいは・・・という思いはあってもおかしくない。しかしそれは、電費を意識した運転(エアコン付けない、乗車人数減らす、荷物減らす、e-pedalフル使用、ECOモード、急加速急減速しない、暑い日、寒い日は避ける、プロパイロットをなるべく使う等)しないと無理です。

自分は、エアコンも使いつつ、e-pedalも使ったり使わなかったりでした。高速ではプロパイロットは使っていました。エアコンのON/OFFは、自分一人ならいいけど、同乗している人にも気を使ってもらってまで調整するもんではないし、せっかく遠出してるのに荷物が載せられないなんてのもおかしい話で。

旭川への帰り道。SOCが10%くらいまで下がりました。北海道はそんなに充電器がそろっているわけではないのでドキドキもんでしたね。砂川のハイウェイオアシスの急速充電器が空いていて助かりました。1基しかないので、他の人が使っていたらひたすら待たなければならない。違うところに行くにもSOCが10%では10数kmしか走れないので、電欠リスクが高く、ひたすら待つしか選択肢はない。しかもこの日は節電のために18時でハイウェイオアシスが閉まるという・・・なんと残念。

というように、現時点では移動にかなり気を使いながらの運転となります。インフラの問題もあるから仕方ないです。どこで充電しようとか、充電待ちはどうしようとかね。まだ時期尚早感が強いですね。あと10年くらい先か??

EVやPHEVといえば充電。レンタカーなので、充電にお金はかかりませんでした。カードが入っているからです。それがメリットですね。

コチラが日産ディーラーにあった充電器。ディーラーが休日でも使えるみたいです。営業しているときは、鍵をディーラーに預ける必要ありです。

LEAFは充電口がフロントにあります。

左側が急速充電、右側が普通充電です。

今回は急速充電なので左側のポートを使います。

結構このプラグが重いので注意です。あと、急速充電の場合は温度に注意です。暑い日や極端に寒い日、ガンガン走らせた直後に急速充電をしても、充電量に制限がかかるからです。常に40kWで充電できるわけではないということです。Liイオン電池なので、低温高温時に充電してしまうと、バッテリセルの劣化が促進されてしまいます。スマホと一緒ですね。

プロパイロットですが、すぐ白線を見失ったり、速度の調整がスムーズさに欠ける以外は問題無しでした。他のクルーズコントロールシステムと比較すると、アイサイトの方が粘るし、フィーリングが自然です。でも十分使えます。安心して使えるのではないでしょうか(あくまでも支援として使えるという意味です)。

LEAFで一番よかったのはe-pedalですね。アクセルペダルのみで発進、加速、減速、完全停車までできちゃう機能。これは使いやすかった。懐疑的だったんですけど、これはいい。慣れるとすぐ停止線でちゃんと止まれます。減速度のコントロール性がよいですね。割り込みとかで急に減速が必要になったときにブレーキに踏み換える必要はありますけど。e-pedalありきだからか、ブレーキのフィーリングはものすごくイマイチです。普通車とは思えないくらい。リニア感皆無です。

他諸々ありますが、結論としては、

“時期尚早”

の一言に尽きるかと。不便さとかを認識した上で、あくまでも”電気自動車”というカテゴリーに魅力を感じる方しか選択肢に入れなくてよいと思います。これから先、電動化された車両が増えてきますが、現実的にはEVではなく充電できるハイブリッド車(PHEV)が現実的なのではないかなーと想うウコン茶でした。