介護職に「夢」があってはいけない

この前ニュースを見ていて思ったことを。

<介護職>低い賃金で疲弊 相次ぐ離職「仕事夢ない」

低い賃金で夢もなく・・・
介護職は典型的なブラックかもしれませんね。

結論から言えば、介護職に夢を与えてはいけないし、夢が無い分高賃金と安定が必要だと思うのですよ。
一種の特別公務員と言ってもいい。

前にNHKの番組で居酒屋甲子園なる特集をやったとき、従業員がステージ上で色々叫んでおりました。
低賃金で激務なのを、宗教的な儀式で本人に正当化させるように見えるイベントでした。
「夢」「成長」「仲間」とかポエム的な言葉で「やりがい」を植え付けているようなね。
もちろん、それだけが目的ではないでしょうけど。
介護は命に係わる業務なので、そういったことになってはいけない。

自分も将来そうなるかもしれないこと、高齢者は大切にしなければならないこともわかっていて、
介護に携わる方々が大変な思いをしていることをわかっていてあえて書けば、
「介護という生産性のない労働に夢があってはいけない」
と思います。
だって、この先長くなく、自らの時間を労働に充てることがない人間にコストを費やしてもマイナスでしかないからです。
プラスマイナストータルで考えた全体のパイは決まったものですから、それがマイナスに転じれば衰退していくということですね。
某東京都知事選に立候補したお爺さんは「脱成長」なんてぬかしていましたけど。
バリバリ現役で働いていたのはもう過去の話。
その過去がいくら素晴らしかったとしても、です。

夢がある仕事は、コストがプラスになるものじゃなきゃいけません。
サービスでも何かの生産でもいい。
それが総合されて国際的な競争力になる。
自国の介護に必死になる国に、競争力はあるでしょうか?
競争力がなければ、他の国に飲まれてしまいます。

もう割り切って、夢なんて語らずに、高賃金にして安定的に収入が得られるようにすればブラック的な問題は解決すると思います。
就職する本人も、そう思って入る。
アンマッチを防ぎつつ、人材を確保し、ノウハウが残るようにしていくことが凄く重要。
絶対に必要なことは間違いないし。
介護の料金と税金でなんとかするしかありませんけどね。

高齢化社会、地方の衰退、成長率の低下・・・
割り切るところは割り切って行かないと、総崩れになってしまう。