電気自動車は市場を席巻する存在となりうるのか

こんばんは、ウコン茶です。
GW以来のミラクル4連休に突入しようとしております。

電気自動車、3万台を米国に=主導権確保へ集中投入-日産

現在、ご存知の通り、トヨタとホンダはハイブリッド車。
三菱自動車、富士重工業、日産自動車は電気自動車で環境対策車をアピールしております。
トヨタのプリウスなんて、優遇税制の期間内に登録が間に合うか怪しいくらい受注しているらしいですし。
フォードがT型フォードを世に送り出してから100年。
T型フォードというのは、自動車の量産化に初めて成功した車であります。
丁度100年経って、ガソリン車の限界が見えた→代替燃料へシフトという大きな転換期を迎えていると思います。
(その間に、蒸気とか電気なんかもありましたが、ガソリンに淘汰されていきました)

皆さんは電気自動車がハイブリッドに変わる自動車として、市場に溢れると思いますか?
日本をベースに考えてもUSをベースに考えてもかまわないです。
自分はありえないと思います。
電気自動車がハイブリッドのように何十万台も売れて、ニュースになる・・・
ありえないって思ってます。

なぜか。

「車本来の役割を満たすことができないから」

です。
それに尽きる。
車の原点、本流を離れたものに投資する人間なんてほとんどいないと思います。

車の本来の役割って、人や荷物を載せて走ることなんですよ。
走ってなんぼ、運んでなんぼ、足として使ってなんぼ。
つまり、多くのものを乗せて、長距離走ることが最も重要なんです。

電気自動車の航続距離って三菱のi MiEVで160kmと言われています。
10・15モードで160kmですから、重い荷物やエアコンつけたりなんなりすれば、100km走れば御の字でしょうね。
電気自動車ってのはバッテリーで航続距離決まりますから、この距離=電池性能と言ってもいいでしょう。
今の時代、軽の燃費が20km/Lだとして、燃料タンクの容量が25Lだとしましょう。
単純に満タンにすりゃ500kmは走るわけです。
電気自動車なんて1/5ですよ?1/5。
単純に今より5倍も給油(給電)しなきゃいけない。
仮にインフラが整っても、エコだけでこれを買いますか?
都会で短距離しか走らないし、インフラも周りに充実してるなら、焦点は価格だけになるでしょうが、ガソリン車に対するメリットがなさすぎる。
いや、ハイブリッド車に対するメリットと言ったほうがいいでしょうかね。
インサイトの場合で、燃費と25km/Lにすると、40Lのタンクですから800kmは走る。
しかも軽じゃないからパワーもある。
軽より広い。
相当デカイアドバンテージがある。

「いやいや、将来的にバッテリーの性能が上がって5倍走れるようになるって」

これって一見ありえそうなんですけど・・・
電池を専門にやっている方に言わせれば、理論限界ってもんがあるから無理だと一蹴されるでしょう。
リチウムイオンの理論限界なんて、すでに見えているはずなんですよ。
じゃあ、バッテリーを5個積めばいいじゃん!ってそれも厳しい。
小型化すりゃ容量は落ちる。
大型化すりゃ容量は上がる。
この法則は絶対に崩せない。
車のレイアウトの大部分をバッテリーが占めて、重量も重くなるから、もっと容量が必要で・・・
悪循環に陥るだけ。

富士重工も三菱も軽の電気自動車しか出していませんね。
車体重量がもともと低いものにしか現状では載せられないということです。
バッテリーってマジクソ重いですもん。

仮にバッテリーの技術革新が起こったとしても、その頃には別の代替燃料が出てきているんじゃないかな。
そんなわけで電気自動車ってのはハイブリッド戦争のような状況にはなりえないんです。

そんなこと絶対にメーカーはわかっているはずなんです。
わかっていないわけないと思うんですよ。
わかっていてなぜ出すのか・・・

ハイブリッドシステムを開発することができないんで、電気自動車に頼らざる負えないからです。
電気自動車なんてものは、はっきり言えばどこのメーカーでも作れるんですよ。
デカイミニ四駆だと思えばいいんです。
バッテリーつけて、制御してやるユニットつけてやればいい。
車体の航続距離はバッテリーが全てだから、バッテリーさえ調達できりゃいい。
んなもん買い物ですよ。
ミニ四駆もそうでしょ?
電池は買い物。
ギアとかモーターとか軽量化とか頑張っても、マンガン電池はアルカリ電池に勝てなかったでしょ?
電池消耗してるものと、新しいものではまったく動きが違うでしょ?
同じことです。
全てはバッテリーで決まるんです。
車体がどうとかシステムがどうとかってのはたいした要素ではない(もちろんある程度の割合は持っていますが)。

こんなん別に自動車メーカー独自の技術じゃないじゃん。
バッテリー(買い物)で全て決まる車作ってどうすんだっての。
いくら共同開発って言っても、分野が違いますよ。
ハイブリッドシステムは違う。
トヨタもホンダも何年もかけて、複雑な制御システムを開発して、実用化してきました。
これは非常に難しい技術で、デリケートな制御が求められます。
これは独自の技術であり、真似できない要素ですよ。
システムはなかなか買ってこれないですからね。
初代プリウスが97年でしたかね。
初代インサイトが99年だったかな。
もう十年くらい経ってるんですね。
その間にハイブリッドシステムというのはトヨタ、ホンダ共独自に熟成されてきました。
今から新規でやろうとしたって、十年くらいはかかってしまう。
しかも特許も押さえられ、昨今の情勢で開発費も捻出できない。
だから電気でなんとかするしかなかった。
外から買い物してくるしかなかった。
そんなこといつまでもやってたって、技術育たないじゃんか。
なんか方向性違うんじゃないの?って思ったり。

日産はティーダ(だっけかなぁ・・・)でハイブリッドを00年くらいに出したのに・・・
ゴーンさんが「所詮ニッチ(すきま)な市場にすぎない」って言ったから・・・
開発できなくて・・・別に遅かったとは思えないのに・・・
ハイブリッドシステムは作れない各社にとっては喉から手が出るほど欲しいモノでしょうね。

このニュースを見ながらそんなことを思ったのでした。
ハイブリッドの次はなんでしょうね。
プラグインか、ディーゼルか、天然ガスか。
その先には燃料電池車が待っていることでしょう。

コメントの投稿

  1. 新型プリ薄を「調子が悪い」ってディーラーに持ち込み
    エンジン掛けっぱのママ、おもむろにボンネットを開いて
    「どうもココが怪しいんだよね、ちょっと触ってみてくれる?」と
    オレンヂのカバーをしてある部品を指す。
    ユーザーの間で大流行してる「点検」らしいよwww
    それよかガンダム見にいこーZE☆
    7月中に行かないと、肩のWBマークなくなっちゃうらしい。
    元気だったら今日行く

  2. ウコン茶 より:

    >なつさん
    自分は月曜に行きます。
    今日はこれからずっと席をはずすので無理っすね。