勉強の一日

明日工場見学する際の質問事項を考えるためにいろいろ調べてみた。
やっぱり興味のある分野の勉強は楽しいものだ。

具体的には「電子回路実装における鉛フリーはんだの導入」という感じだろうか。
従来のはんだ付けに使うはんだには鉛が40%ほど含まれている。
それが故障等によって捨てられ、埋め立てられた場合、
鉛が流れ出し地下水や河川が汚染され、食物連鎖によって人体に入る。
酸性雨ではますます鉛は流れ出やすくなる。
重金属である鉛は人体に入ると発達障害などを起こす有害物質だ。
鉛フリーはんだは鉛が含まれていないため、そういった危険はない。
この鉛フリーはんだの導入は自動車部品メーカー、家電メーカーなどでは急務となっている。
もう導入をしているところもある。

さて、急務なのはなぜか?
もちろん前述した、環境に対することも理由であるがそれ以外にも理由がある。
欧州で2006年7月以降、製品に鉛が含まれた部品を使ってはならないという
法律の指令があるためだ。
生産、在庫を考えると早めに導入しないと販売ができなくなったり、
在庫の処理ができなくなってしまう。
このまま生産しても2006年7月以降に在庫が残ってしまうと、
一回ばらして電子回路を入れ替えたりする必要があり、これは大変なコストである。
それを避けるためにも一時も早い導入が必要と考えられるのだ。

ならすぐにでも導入すればいいじゃんという話になるが、そうもいかない理由がある。
鉛フリーはんだは既存のものに比べて
・融点が30~40℃ほど高い
・既存のものよりはんだとしての信頼性が低い
・コストが高い
という欠点がある。
融点が高いと電子デバイスへの影響がある可能性もある。
ICなどでは特にそうだ。
信頼性が低いのはかなりの問題である。
既存のはんだと同等、あるいはそれ以上の性能を有しないと
製品自体の信頼性を下げることになる。
コスト面はもっと導入が進めば変わってくるのかもしれないが、
今のところ既存のものより2.5倍ほどのコストがかかるという。
ベルトコンベア方式で大量生産する時代ではなくなったとはいえ、
これだけのコストがかかっては導入に尻ごみするのもわからないではない。

というようなことも含めて質問してみよう。
楽しみだなぁ~