変えられない未来

「未来を見る目を失い、現実に先んずるすべを忘れた人間。
その行き着く先は、自然の破壊だ。・・・」

これはシュバイツァーの言葉である。
レイチェル・カーソン著 『沈黙の春』以降、環境問題に関する著書は
数え切れないほど出版されている。
その中では、人間はああしなければならない、こうしなければならないなどの
提言や警告がなされている。

皆さんの周りにどれだけのプラスチックがあるだろうか。
多分、数え切れないほどあると思う。
プラスチック(ポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂)が登場したとき、
世界は沸きあがり、一気に産業として発達した。
長所としては
・変質しにくい
・軽量
・成形が容易
・着色も容易
が挙げられると思う。
短所としては
・熱に弱い
・強い力で変形する
あたりだろうか。
そして最大の欠点は、自然界で分解されないことだろう。
埋めても一生そのままなのだ。
だからといって燃やすとダイオキシンが発生する。
高温で燃やせば大丈夫なようだが。
ダイオキシンは食物連鎖によって生物濃縮を起こし、人体に蓄積する。
生物には猛毒である。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041212-00000012-jij-int

こんなことにも使われるぐらいだ。

こういったものが世の中にはたくさんある。
農薬、液晶なんかもそうだ。
農家にしてみれば、農薬を使わないと大量生産しにくいし、利益が出にくい。
「農薬未使用」という肩書きは付くが、有機は生産も管理もかなり大変なのだ。
有機ものが高いことからもわかる。
農家も生活がかかっている。
簡単に農薬を捨てろ、絶対に使うなとは言えない。
農薬使わなくなったら農家辞めなくちゃいけないというところもあるだろう。

今、とても便利なものがあるとしよう。
それは自然を破壊することがわかっている。
それは進行が遅くて自分たちの世代には影響はないが、
子供や以降の世代には確実に影響があるだろう。
それは日常生活に浸透しきっていて、無くなると生活できなくなるわけではないが、
生活に支障をきたす。
人類はそれを使わないようにできるだろうか。
私個人はできないだろうと思っている。